石田まさひろ政策研究会

 

いのちをもう一度輝かせるホームホスピス

ホームホスピスが少しずつ増えてきています。

一昨年、一般社団法人として全国ホームホスピス協会も設立されました。協会では新しく開設を志す人のための研修やホームホスピスの評価・認定も始まっています。

ホームホスピスを実践している地域は全国で25地域に広がっています。
http://www.homehospice-jp.org/index.html

先日は、神戸にある「神戸なごみの家」にお伺いしました。
ホームホスピスⓇは、病や障碍があっても最期までその人らしく暮らせる「家」です。

1. 本人の意思を尊重し、本人にとっての最善を中心に考えます。
2. 「民家」に少人数でともに暮らし、通常の「家」という環境で暮らしを継続することを大切にします。
3. 病や障碍などの困難な条件下にあっても最期まで生ききることを支え、家族が悔いのない看取りができるように支えます。
4. 一人ひとりが持つ力に働きかけ、医療介護など多職種の専門職やボランティアが一体となって生活を支えます。
5. 死を単に1個の生命の終わりと受け止めずに、今を「生きる」人につなぎ、そこに至るまでの過程をともに歩む、新たな「看取りの文化」を地域に広げます。

以上は、ホームホスピスの理念ですが、なごみの家もそんな雰囲気を感じる場所でした。

神戸の六甲山麓の住宅街の高台に建つ家で、2階のリビングからは山あいの向こうに瀬戸内海が臨めます。ソファーの横のスペースを占有しているのは、イヌの姫ちゃん。年季を重ねた姫ちゃんのゆったりとした動きが、なごみの家を象徴しているようでした。

ホスピスというので、看取りが中心になっているのかなと思っていましたが、そうではなく、「そこに暮らす人々の生活を丁寧に整え、日常を取り戻したとき、いのちはもう一度輝く。和解と別れに向けて」と。

病院から最期を覚悟してここに来た入居者が、日常生活のリズムを取り戻すととも自分で食事をするようになり、自分で毎日の行動を決めるようになり、笑顔が戻ってきて、はじめてまもなく迎える死について考えるようになります。

このプロセスをしっかり支えることからホスピスは始まるんだなぁと、入所者のうたた寝する姿や一心不乱に書き物をする姿を見ていて、思いました。

先日は、ここで結婚式を行ったと聞きました。
まもなく人生を終えようとする旦那様。連れ添ってきた奥様と結婚式を挙げていなかったことをきっちりと整えるために、入居者やスタッフに囲まれたアットホームな結婚式を挙行しました。見せてもらった写真、とても穏やかで、真面目そうな旦那様と優しそうな奥様の見つめあった姿が素敵でした。このとき、人生のいろいろな想いが二人の間で交錯したことと思います。

ホームホスピスⓇは、これから広がっていくに違いないと確信しました。

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