石田まさひろ政策研究会

 

厚生年金の支給開始年齢と平均余命の推移

制度の安定や公的年金制度の拡充を目指して、先の臨時国会で年金制度に関わる法案が2つ成立したことを前回ご紹介しました。
そこで、今回は厚生年金の支給開始年齢の推移とその年齢の平均余命を調べてみました。

1954(昭和29)年 =====

男性:55歳⇒60歳 55歳平均余命18.54年⇒ 60歳平均余命14.97年
女性:55歳のまま 55歳平均余命21.61年
(データは1995年)

1985(昭和60)年 =====

男性:60歳⇒65歳 60歳平均余命19.34年⇒ 65歳平均余命15.52年
(ただし60-65歳は特別支給の老齢厚生年金を支給)
女性:55歳⇒60歳 55歳平均余命27.71年⇒ 60歳平均余命23.24年

1994(平成6)年 =====

老齢厚生年金の定額部分
男性:60歳⇒65歳 60歳平均余命20.28年⇒ 65歳平均余命16.48年
女性:60歳⇒65歳 60歳平均余命25.31年⇒ 65歳平均余命20.94年
(データは1995年)

2000(平成12)年 =====

老齢厚生年金の報酬比例部分
男性:60歳⇒65歳 60歳平均余命21.34年⇒ 65歳平均余命17.43年
女性:60歳⇒65歳 60歳平均余命26.86年⇒ 65歳平均余命22.44年

見直した結果、だいたい男性で15年、女性で20年強の受給期間となるような感じでこれまで来ていますが、それでも期間は徐々に伸びています。

直近の2000年の改正によって、徐々に支給開始年齢が引きあがり、最終的に男女とも完全に65歳からになるのは2030年。その頃には、あと数歳平均余命は伸びていると思います。
ただ、伸び率は低くなっていますから、受給期間が長いからといって支給開始年齢を引き上げるレベルではないような気がします。

むしろ、年金保険料を払う人口が減少し、もらう人口が増加しますから、このバランスで年金制度をどうするのか、考える時が来るかもしれません。

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