石田まさひろ政策研究会

 

国際機関で日本の看護職者がなぜ必要なのか?

先日、私も呼びかけ人の一人として参加しているFuture Global Leadership in Healthcare Projectのイベントを開催しました。
国際機関でリーダーシップをとれる日本の看護職者を発掘し育成することが狙いです。

初回は、第21回日本看護管理学会学術集会で招聘された、ICN前会長のシャミアン先生、この夏、厚生労働省に新設された医務技監に就任した鈴木康裕 氏、そして同じくプロジェクトで代表を務める金井Pak雅子教授を迎えてディスカッションを行いました。

日本は出資など経済的な面をはじめ、国際機関や国際的なプロジェクトに貢献しています。しかし、自民党の外交部会などでも、国際機関でリーダーシップをとれる重要なポジションに就く日本人が少なく、人材面での国際機関への貢献にはまだ課題が残されていることが議論されています。
特に、看護職は女性が多く、学校を卒業して看護師免許を取得すると、多くの人が病院や地域などの臨床現場での勤務に従事します。そのうち30歳前後で結婚や出産のライフイベントを経験する人も多く、またキャリア形成のロールモデルがなかったり、日本に帰国後の仕事や身分が保証されていないなど、様々な理由が相まって、国際機関で医療や看護政策の場でリーダーシップを取る人材がほとんどいないのが現状です。

そこで、イベントでは、国際機関や、海外の医療機関での勤務経験者の話を聞き、国際機関で働くにはどんな能力が必要なのかをディスカッションをしました。

その中で印象的なことの一つに、自分の考えや意見を発言するという姿勢がまず大事ということです。日本人は、大勢の人とのディスカッションになると、場の空気を読んで自分の意見を言わなかったり、人に意見を併せたりすることがあります。
まして、語学が英語になると、完璧な文法の英語を話さなければならないという意識でさらに発言をするハードルを自分で勝手に上げるような状況がよくあります。

しかし、この会では、若い学生たちが、英語で積極的に質問し、ディスカッションに加わろうとする姿勢が多く見受けられたことにとても感銘を受けました。
人材育成には時間がかかりますが、こういう若者がこのプロジェクトに賛同し、将来国際機関でリーダーシップをとってくれるのだと看護の明るい将来を見通せた会でした。

このイベントは、10月にも第二弾の企画を計画中です。積極的な参加をお待ちしております。

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