石田まさひろ政策研究会

 

認知症ケア加算

1日から新たになった診療報酬に「認知症ケア加算」ができました。

「身体疾患のために入院した認知症患者に対する病棟における対応力とケアの質の向上を図るため、病棟での取組や多職種チームによる介入を評価する」というものです。身体疾患で入院した認知症の患者さんを「見守る」だけでなく、しっかりと「かかわる」ことを評価するもので、この加算はぜひ作るべきだと、いろんなところで語ってきました。加算ができる前から、病院や病棟の独自の取り組みとして行っている病院がいくつかあり、その効果をみてきました。

やっとできた! とてもうれしかったです。

*昔のことですが、認知症の院内デイケアについてちょっとだけ紹介している記事です。
https://www.facebook.com/masahiro.ishida.seisaku/posts/388146397930511
https://www.facebook.com/masahiro.ishida.seisaku/posts/370279659717185

認知症ケア加算1は、病院全体で取り組む場合
認知症ケア加算2は、病院全体での体制は難しいけど病棟ごとならできるという場合に算定できます。1は認定看護師が必置など結構ハードルが高いですが、2は研修を受けた複数の看護師の配置があればいいので、大半の病院にとって現実味があると思います。さて、この認知症ケア加算2の研修ですが、多くの問い合わせがありました。(多いということは算定を考えている病院が多いということでしょうね)3月31日に出された疑義解釈にその答えが載っています。
http://www.mhlw.go.jp/file.jsp?id=344633&name=file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000119348.pdf

これによると、現時点では

① 都道府県及び指定都市「平成28年度看護職員認知症対応力向上研修」
② 日本看護協会「平成25年度一般病院における認知症患者看護のマネジメント」、「平成27年度急性期病院で治療を受ける認知症高齢者の看護」、「平成28年度インターネット配信研修〔リアルタイム〕認知症高齢者の看護実践に必要な知識」
③ 日本老年看護学会「認知症看護対応力向上研修」
④ 日本精神科看護協会「認知症の理解とケア」
⑤ 日本慢性期医療協会「看護師のための認知症ケア講座」
⑥ 全日本病院協会「病院看護師のための認知症対応力向上研修会」
⑦ 独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)本部研修センター「認知症看護研修」
⑧ 社会福祉法人恩賜財団済生会「認知症支援ナース育成研修」

なお、東京都が行っている「東京都看護師認知症対応力向上研修Ⅰ」又は平成24年度から平成27年度開催の「東京都看護師認知症対応力向上研修」は、認知症ケア加算2にある所定の研修の内容としては不十分であり、所定の研修とは認められないが、「東京都看護師認知症対応力向上研修Ⅰ」又は平成24年度から平成27年度開催の「東京都看護師認知症対応力向上研修」と併せて、「東京都看護師認知症対応力向上研修Ⅱ」を修了した場合には、必要な研修内容を満たすものとなるため、認知症ケア加算2にある所定の研修とみなすことができる。

だそうです。ただ、いろいろ聞いてみると、今後開設を予定している研修機関もありそうです。たくさん増えればいいですね。この加算をきっかけに、認知症の患者さんに対して「見守り」から「かかわり」のケアにかわっていくことになれば、とてもうれしいです。

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