石田まさひろ政策研究会

閉会中審査 厚生労働委員会 【令和2年12月10日】

新型コロナウイルス感染症対策について、質問しました。
奮闘している医療介護現場の実情を強く訴え、現状に沿った政策運営と処遇改善などの具体的な支援を求めました。

令和二年十二月十日(木曜日)
午前十時開会
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本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
(新型コロナウイルス感染症対策等に関する件)─────────────

○石田昌宏君

重症者病床にコロナの患者さんが入院します。重症者病床では一般の病棟以上に人が必要で、スタッフが場合によっては三倍とか五倍とかの数が必要です。病院はいつもぎりぎりの体制でやっているため、重症者の方が二人、三人と増えてくるに従って逼迫が強まります。そのうちキャパシティーを超えて、ほかの病棟からスタッフの異動が起きます。異動したスタッフは即戦力として期待しているんですが、初めての病棟や慣れない業務があって一〇〇%の力を発揮することはなかなかできません。そうすると、実態の計算上の数字よりも実際の感覚としては少ない人数で働いている感覚になり、これのギャップが人のストレスを増していきます。
さらに、派遣した病棟では一人派遣するだけで全体のシフトを入れ替えなければならなくなって、急に休みがなくなったりとか夜勤が入ったりとかしてその調整が大変です。プライベートを急に変えなければならない、こういったことも起きています。非常にストレスが掛かる中でこの体制を組まなければならないわけです。そういった一個一個のストレスが徐々に病院の中にたまっていって、ついに病院全体が機能を、不正常な状況に陥るということが各地で起きています。

最近では、更に進んで、ほかの病院からスタッフが送られてきます。自衛隊、本当に有り難いことです。また、看護協会、ナースセンターを通じて、今多くのスタッフが病院に派遣されています。とても大切なことではあるんですけれども、その調整に行政がかなりの時間を掛けてしまっているため、実際、ピークがどんどんどんどんと増していって、既に送られてくる頃にはスタッフ全体が疲弊していて、一人一人がもはや一〇〇%の力を発揮できない状況で仕事をしています。そこに外から人が送られてきます。やはり、慣れない場所で仕事をするため一〇〇%の力が発揮できず、計算と全く違う実態というのが生まれてきます。
こういった現場の実態をしっかりと理解した上で、先手先手を打って人材の配置をできるような政策の遂行が不可欠だと思います。こうやって、ある意味、仕事を全力でやって、ストレスの中で、さらに、プライベートで、患者さんにうつしちゃいけないと思って、一生懸命自分のプライベートをGoToも行かず会食もせず頑張り、また、偏見や差別にさらされながら頑張っている医療スタッフ、こういった実態がありながらも、病院や医療機関や介護施設の経営が極めて厳しくなっていて、危険手当すら出ないとかボーナスカットとか給料減らされるとか、そういうあり得ないことが今起きています。

これにしっかりと、一人一人にしっかりと対応するのが政府だと思うのは共通しているはずです。本当に今すぐ手を打たなければなりません。まず、医療機関、介護施設の経営をしっかりと支援してほしい。それも、申請を待っているんですね。そうじゃなくて、もっともっと行政がプッシュしていかなければなりません。危険手当とかないというのはあり得ないんです。たとえ民間であっても、しっかりと一人一人に届くように危険手当を渡していただきたい。

そもそも、医療機関のスタッフの配置がヨーロッパの三分の一とかアメリカの五分の一でこれやっているんです。危機管理に対応できないんです。今すぐでも診療報酬をしっかりと見直して抜本的に上げていくとか、そういったことをしなければならないと思います。
この現場に対して、しっかりとしたメッセージを、大臣、お願いします。

 

○国務大臣(田村憲久君)

医療機関の皆様方、本当に大変な献身的な御尽力をいただいておるわけでありまして、本当に心から感謝申し上げます。
そういう意味で、感謝のキャンペーンみたいなものを我々も今広げておるわけでありますけれども、慰労金という形で、これ、以前、補正で対応させていただくというような形で感謝の気持ちをお示しをさせていただいたわけでありますが、言われるとおり、これ日本だけではないんだと思いますけれども、基本的に、ヨーロッパも、日本よりベッド少ないとはいえ、今実はもうヨーロッパの方が患者が多いわけで、多分、ふだんベッドとして使っていないものも含めながら、医療人材としては多分、十万人当たりの看護師の数、これはヨーロッパと日本、遜色ない状況だというふうに思います。そういう中でいろんな対応をいただいております。

ただ、違うのは、やはりヨーロッパは病院が非常に大きい、それから公務員の方々がおられますので、そういう意味では比較的動かしやすいというのがあるのかも分かりません。日本は民間病院が多いので、そういう意味では、小規模な病院、中小の病院の中で人員配置がなかなか難しいという、そういう部分もあるんだと思います。一方で、医療経営の問題、そういう問題が、なかなかこれ、ヨーロッパがどうなっているか、これ公立という話になればそこで運営しているという話になるんだと思いますけれども、日本は民間が多いので医療経営は非常に厳しいという状況があると。
言われるとおり、診療報酬、中等症、重症者含めて三倍、五倍というような数字をつくってまいりました。また、病床確保のいろんなお金も用意しました。よく申し上げますけれども、一次、二次補正そして予備費で三兆円、そしてまた、今般新たな対応という形でやっております、閣議決定いたしましたが、こういうものでいろんな予算確保したんですが、問題は、十分にそれがまだ行き渡っていない。一つは、別に都道府県の皆様方が一生懸命やっていないわけではなくて、いろんな議会の手続やいろんな形で一生懸命やっていただいているんですけれども、行き渡っていないという現状もあります。

それで、本当に足るか足らないかということも含めて、幾つか悲鳴にも似たお声がある中で、厚生労働省でもお手伝いさせていただきました。こういうものが取れますから、取れない間は無利子無担保のお金を借りていただいて、若干タイムラグがあるけれども後からお金が入ってくる、すると、採算としては何とかこれならやっていけますというお声をいただくということが多いものですから、コールセンターをつくりまして、とにかくここにまず御連絡くださいと、すると、今あるメニューでこういうものが取れますと、ただ、県から来ないんであるならば無利子無担保で取りあえずおつなぎをいただいて、後で手続が済んだ後に県から交付が来れば全体としては収益差が合いますよねというようなことをいろいろとアドバイスといいますか助言できるような、そういう仕組みをつくりまして、今幾つか御連絡をいただいて、いろんなお手伝いをさせていただいております。

今般、新たな経済対策の中でも、これ三次補正含めて組まさせていただいておりますが、今までのものも含めてそういうことを周知させていただきながら、それでも大幅に足らないということになればまたこれは検討させていただきたいと思いますが、まずは今あるメニューで十分に運営できるかどうかということを御相談をいただいた上で、安心して医療経営ができるように、そして働く方々のところにしっかりとお金が届いていくように、そのような努力を今後とも努めさせていただきたいというふうに考えております。

 

○石田昌宏君

たくさんのメニューをやっているのは知っているんですけれども、それは形としてはいいのかもしれないんだけど、やっぱり、さっき言ったように、実際と計算が違うんですよね。ここがギャップ、ストレスになっているので、今のやり方をもっともっとプッシュして、もっと積極的にやってほしい、是非お願いいたします。

看護師の場合は潜在看護師の活用というのが一つ考えられます。実際に今、看護協会やナースセンターが協力して、既に二千人以上の方がコロナの関係で現場に戻っています。ただ、さっき言ったように、急性期の現場というわけにはなかなかすぐにはいかずに、実際は軽症者の宿泊施設とかコールセンターとか、そういったところが中心になっています。
やはり、でも、今後、危機管理ということを考えれば、即戦力として現場に戻れる、こういった看護師を常に用意しておく仕組みが必要です。国家資格の管理というのがとても大事になると思いますが、やはりふだんから国全体で資格の管理、それは働いている働いていないにかかわらず、それをしっかりとして、そして、その人たちがふだんからいつでも戻れるように研修とかいろんな意味でスキルアップができる仕掛けと一緒に行うといったことを、ちょっと先になるかもしれませんけれども早急に取り組んでいただきたいと思いますが、これについてどうお考えでしょうか。

 

○政府参考人(迫井正深君)

御答弁申し上げます。
人口構成や疾病構造の変化に伴いまして保健医療サービスの需要が増大してまいりますので、それに伴って、看護職員の人材確保や、今議員御指摘のような資質の向上は非常に重要なことだというふうに認識をいたしております。
看護職員を含めた社会保障関係資格の資格管理につきましては、マイナンバーとの情報連携等による利活用策あるいはマイナポータルを活用した資格所持の証明、提示、人材確保策などにつきまして厚生労働省において検討を行っております。この中で、看護職員につきましては、今御指摘のような潜在看護職員でございますとか個々の看護職員の研修歴を的確に把握をいたしまして、都道府県ナースセンターとの情報連携によりまして、効果的な就労支援をつなげるための法制上の整備も含めて検討を行っているところでございます。
また、研修歴の情報の活用によりまして、今議員御指摘のとおりで、現に就労している職員も含めまして、看護職員の資質向上につなげていくためには、病院内外で行われております様々な研修が実施されていることでございますので、個々のキャリア形成の中でどういった研修をどのような形で位置付けまして技能、経験の向上につなげるのかなども含めた検討が必要と考えております。
今後、生涯を通じまして看護職員のスキルアップを幅広く支援をいたしまして、社会により貢献していただけるよう、マイナンバー制度を活用した情報連携の仕組みの議論を踏まえつつ、関係者の御意見を踏まえながら検討してまいりたいというふうに考えております。

 

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