石田まさひろ政策研究会

 

[参議院議員 石田まさひろメールマガジン]Vol.11-236(2023年4月27日発行)

[参議院議員 石田まさひろメールマガジン]Vol.11-236(2023年4月27日発行)

 

 

4月20日、参議院厚生労働委員会で質問しました。「全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案」の審議ですが、この法律は時の社会問題に対応するだけでなく、将来の社会保障制度を持続可能に運営するための長期的な視野を持って見直される法律案でもあります。

 

今回は、参議院での審議の冒頭の質問であることもあって、ずっと先の未来を見据えた大局的な質問を行いました。「高齢者は65歳以上だ」という定義は、実は法律では定められていません。当時の欧州の状況から、1956年に国連が仮に「65歳を高齢者」と言ったことから広がりました。当時の日本人の平均寿命は64歳程度。今の平均寿命は84歳ですから、もはや高齢者の定義そのものが現在の感覚からずれていると言わざるを得ないでしょう。

 

高齢者という言葉は1980年代頃から一般的に使われるようになりました。日本の国勢調査では、昭和35年までは60歳以上を「老年人口」としており、65歳以上を「老年人口」としたのは昭和40年からです。もともと決まったものではありません。江戸時代までさかのぼると、幕臣の隠居年齢は70歳以上と定められていました。平均寿命をずいぶん超えてまで生きてようやく隠居なのです。つまり、高齢者の定義とそれに伴う隠居(定年)という考え方は、年齢ではなく、「さすがにもう働けなくなる状態」を表現していると考えたほうが実態に合っているのではないでしょうか。逆に見ると、「働けなくなる状態」になるまでは平均寿命を超えていても、隠居しない限りは高齢者ではないということです。農家では80歳代の方が元気に働いています。この方が高齢者なのでしょうか。

 

このように、歴史を調べてみると、高齢者の定義は社会状況によって柔軟に考えるべきだということが分かります。そこでこの際、高齢者の定義を年齢で考えるのをやめて、例えば介護保険の給付の対象になったら高齢者とするなど、「状態」を基準にしてはどうかと、今回の質問で提案しました。

 

65歳以上の人のうち介護保険の要支援以上は23%です。77%は自立です。年齢ではなく状態から見たら、高齢者は実は約4分の1しかいないことになります。このように考えると、持続可能な社会保障制度構築のために進められるべき政策課題は、自立している元気な高齢者(?)が活躍できる社会づくりになります。年をとっても働ける会社があれば、人手不足の解消にもなり、税収や保険料収入も増え、社会保障制度の持続可能性にも貢献できます。

 

 

☆★==陽当たり良好通信====

 

 

皆さまこんにちは。事務所の五反分です。

 

ここ数週間、昔勤務していた会社の縁での懇親会が続きました。はるか昔に在籍していた保険会社の関連です。先月は同期会、今月は部署の同窓会、先週は会社バドミントン部のOBらと懇親。

 

これらに加え、町内会や中高、大学の同窓会も全て私の大切なコミュニティです。自分の「根っこ」を実感できる場です。近代以前の日本では、コミュニティというと「地域」「親戚」くらいに限られていたでしょう。いわゆる地縁・血縁です。現代においては、多くの人が地縁・血縁以外のコミュニティに属しています。地域の知り合いより勤務先の知り合いの方が多い、ということもまれではないと思います。ネットだけでつながるコミュニティも存在します。

 

コミュニティは人間存立の「足場」だと言えるでしょう。足場は多い方が本体はぐらつきません。自分の存在が脅かされることなく安心できる「居場所」。

 

3月に内閣府が発表した引きこもりの実態調査によると、15~64歳で引きこもり状態にある人は146万人。女性が半数を占める実態も明らかになりました。本人にとっても社会にとっても不幸なことです。引きこもり対策というと、就労支援や社会参加に目が行きがちですが、「安心できる居場所がある」ということが最初の一歩なのだと思います。中にはどこにも居場所がないまま望まない妊娠をして、立ちすくむ女性もいます。そのような方々を、お腹の赤ちゃんごと支援する団体が「小さないのちのドア」です(兵庫県神戸市)。5月5日「国際助産師の日」にラジオ番組「フェムテック特番」で、団体の代表・永原郁子さんと石田昌宏議員の対談が放送されます。是非お聞きください。

 

◆ニッポン放送系列ラジオ 5月5日(木・祝)16:00~17:10

「助産師さんに感謝 はじめよう!フェムテックスペシャル」

 

◆小さないのちのドア

https://door.or.jp/

国会クイズ

More
Return Top