法律・予算313【第212回臨時国会法案解説シリーズ03】官報の発行に関する法律案及び官報の発行に関する法律の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案印刷して発行するとしている官報を、改変防止策を講じた上でウェブサイトへ掲載するための法改正です。一定期間を経過すると、電磁的記録として国立公文書館に移管することで保存もされるようにします。また、災害や通信障害等があった場合には書面で行うことも規定し、いざというときの対応についても整備します。
法律・予算280【第212回臨時国会法案解説シリーズ02】大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律案既存のてんかん薬では効きにくい難治性てんかんの患者の発作頻度を中期的に低下させる薬の治験が日本でも進んでいます。「エピディオレックス」という薬は、大麻草から製造されますが、今の法律では施用等が禁止されています。この問題の解決のために、医薬品としての施用等を可能にします。 あわせて、今までは大麻取締法として別扱いされてい...
法律・予算245【第212回臨時国会法案解説シリーズ01】国立研究開発法人情報通信研究機構法の一部を改正する等の法律案情報通信研究機構(NICT)は、サイバー攻撃に悪用される恐れがあるIoT機器について、パスワード等の設定やファームウェアの脆弱性等を調査し、セキュリティーを強化するよう各関係者に働きかけています。この調査の時限が令和5年度末となっていますが、令和6年度以降も継続できるようにします。あわせて、調査対象や助言先を拡大します...
法律・予算417【第211回通常国会法案解説シリーズ56】刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案及び性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律案近年における性犯罪をめぐる状況に鑑み、性犯罪に適切に対処するため、強制わいせつ罪及び準強制わいせつ罪、強制性交等罪及び準強制性交等罪をそれぞれ統合し、法整備を行います。 不同意わいせつ罪に変更、不同意性交等罪について、暴行・脅迫、心神喪失等の要件など、性交同意年齢を引き下げます。 また、性的な姿態を撮影する行為等の罪を...
法律・予算349【第211回通常国会法案解説シリーズ55】出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する法律案この法律の改正にあたって、送還忌避問題と収容を巡る諸問題、保護すべき者を確実に保護するための課題について議論しています。 2000人以上の、退去強制手続等を受けても、難民認定手続きを行っている・自国が受け入れを拒否している・航空機内で暴れる等して搭乗拒否された場合等により送還を忌避している人が収容施設にいます。そのため...
法律・予算339【第211回通常国会法案解説シリーズ54】裁判所職員定員法の一部を改正する法律案裁判所の職員の定員は法律で決まっています。毎年見直しが行われますが、2023年は、判事補を15人減少して842人に、裁判官以外の裁判所職員を31人減少して21,744人に見直します。
法律・予算375【第211回通常国会法案解説シリーズ53】民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案2022年、民事訴訟について、デジタル化に対応するための法改正を行いましたが、引き続き民事執行や家事事件等の手続き等、また、公正証書に係る手続きについても、デジタル化に対応するために法改正を行います。 インターネットを利用した申立てや資料の提出、手数料等の電子納付、インターネットを利用した閲覧やダウンロード等を出来るよ...
法律・予算375【第211回通常国会法案解説シリーズ52】調停による国際的な和解合意に関する国際連合条約の実施に関する法律国際調停において和解が成立しても、その和解に基づき直ちに強制執行できる仕組みがないため、裁判所が和解合意に基づく強制執行を許す決定ができるようにする等の整備を行います。特に令和2年に「調停に関するシンガポール条約」が発効し、整備が強く求められています。 強制執行に関する仕組みの整備とともに、「調停に関するシンガポール条...
法律・予算277【第211回通常国会法案解説シリーズ51】仲裁法の一部を改正する法律案国際的な活動が広がる中で、最新の国際水準に見合った法制度を整えなければ、外国企業が日本での活動を敬遠する等の事態が起こりやすくなります。今回の仲裁法の改正で、一番新しい2006年国連国際商取引法委員会が策定したモデル法に国内法を対応させます。そのために、仲裁廷が出す権利・証拠保全の命令の類型や発令要件の整備、裁判所の暫...
法律・予算485【第211回通常国会法案解説シリーズ50】刑事訴訟法等の一部を改正する法律案近年の傾向として、勾留したものの保釈をする数が増えています。一方、保釈中の逃亡等によって、保釈取消しになる数も増えています。そこで、勾留されてから裁判が行われ、実刑が確定し、矯正施設に収容されるまでのプロセスで起き得る不備を見直します。 例えば、保釈された被告人が公判に出ないときの不出頭罪の整備や、国外逃亡防止のために...