来年の診療報酬改定について、中医協での議論の第1ラウンドが終わりました。
その概要(以下、概要)が公表されていますが、その中からいくつかの論点を確認してみましょう。
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000531114.pdf
働き方改革に関し、地域での取り組みについても議論しています。その中で訪問看護について次のような意見が示されています。
○ 訪問看護の利用者で難病や医療的ケア児に該当する子どもの割合が増えており、小児や重症者への対応力が高い訪問看護が十分に地域提供されることが重要ではないか。
難病や医療的ケア児への対応の充実は不可欠です。訪問看護の報酬の低さが提供の拡大のネックになっています。一方、最近急激に増えている訪問看護ステーションからのリハビリの課題もあります。
訪問看護の単価はほとんど変わってきていませんが、利用者像や内容に合わせた基本療養費の検討をそろそろすべきではないでしょうか。
院内助産についても意見が出ています。
○ 働き方改革の中で産科医の過重労働、長時間労働への対応として、助産師の関与は重要であるが、低リスクの妊娠であっても異常が生じれば、産科医の速やかな対応が求められる。院内助産の実施については、地域差が大きいことから、その要因を明確にし、助産師の供給の面からも検討する必要があるのではないか。
微妙な言いまわしですが、院内助産は家庭的な雰囲気の中でリラックスして出産できたなどとても好評で、広がって欲しいです。産科が閉鎖され、看護師として働いている助産師たちがたくさんいます。彼女たちの力を活かしていくべき。
正常分娩は診療報酬の範囲ではありませんが、健康保険の出産一時金のあり方からも考えることができないでしょうか。